子供部屋奮闘記

わが家ではいま、まさに貯金をはたいて子供部屋をつくっている最中というのに、こんなことを言われては、はなはだ困るのだ。うちの子は小学校四年と幼稚園年長組で、この二人は今まで、本来は納戸に予定された細長い部屋の中の二段ベッドに押しこめられていた。ベッドの脇に上の子のための小さな机はあるが、それでいっぱいだから、子どもたちが自由に動けるス・ヘースはない。次男がこの四月に小学生になるから、もう一つ机を置こうとすると、やはり、それなりの子供部屋が必要になってきた。わが家にはコンクリートの荒肌がむきだしのままになった半地下の部屋があり、これが設計当初からの増築予定ス・ヘースであったから、そこに子供部屋をつくることも考えたが、親の寝室との位置関係を考慮して、ぼくの書斎を移し、これまでの書斎を子ども二人の共用室に転用することにした。新しい書斎になる場所は前の坂道が上がって床レベルに近付くため覗きこまれやすいので、条件は悪いが、ぼくが書斎にこもるときはブラインドで視線をさえぎることで、なんとか使いこなせる。それに新しく内装を施すのだから、自分の便宜のためにいろいろ新しい工夫もできる。つまり現在工事をしているのは子供部屋ではなくて書斎なのだが、子どもたちは、たとえ父親の書斎があけわたされるという形でも自分たちの部屋ができることを中心に考えていて、「子供部屋の工事」と呼んでいる。

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